SEATBELTS

「ひよこ隊長」の別名をもつ稀代の作曲家、菅野よう子をはじめ、日本の音楽シーンを代表する卓越したメンバーで構成されるSEATBELTS。この音楽界の銀河軍団が地上に降り立ったら、いったいどんな音を奏でるのだろうか。12月のマンガバルセロナでヨーロッパ初上陸を果たすSEATBELTSのコンサートに注目だ。

ジャズやブルース、ファンク、そして実験音楽をかつてない方法で融合させたSEATBELTS。その代表作といえるのが、カルト人気を博したアニメシリーズ『カウボーイビバップ』のスリリングなサウンド。オープニング「Tank!」の爆発的な演奏、メランコリックな「The Real Folk Blues」、エモーショナルな「Space Lion」そしてエネルギーを解き放つような「Rush」を通じ、SEATBELTSは本シリーズに独自のアイデンティティをもたらし、アニメ音楽の歴史の金字塔となった。

正確なバンドメンバーの数や活動年数は、菅野よう子でさえも把握していないという。SEATBELTSは地球のものではないという人さえいるほどだ。あるいは銀河を旅し、宇宙船に忍び込み、「レッツ・ジャム！」と叫んでいるかもしれない。もちろん、シートベルトは必ず締めて。

そんなSEATBELTSが地上に姿を現すことはめったにない。2009年の伝説的ライブパフォーマンス、2020年の配信イベント、そしてNetflixで放送された実写版『カウボーイビバップ』での復帰を経て、今年はマンガバルセロナに降臨する。だが、次にSEATBELTSが現れるのがいつになるかはだれにもわからない。とはいえ、パフォーマンスではいつものカウントダウンが聞けることだろう：「3、2、1…レッツ・ジャム！」